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エンゲージメントとは?新規顧客をお得意様にする方法

企業の売上に直結する「エンゲージメント」という考え方をご存知でしょうか?


インターネットの普及率が80%以上になり、「競合がいない」状態というのはかなり少なくなってきました。そんな現代において、自社の製品をずっと買い続けてもらうための施策が「エンゲージメント」です。一言で言えば、「顧客をお得意様にするための方法」でしょうか。


今回は、エンゲージメントの基本や実践なマーケティング手法をご紹介します。


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【目次】

エンゲージメントとは?

 エンゲージメントは、「企業と顧客が対等な関係性」をとる

 エンゲージメントを確立させた時に起きること


エンゲージメントを確立させるためには?

 1.顧客とどんな関係性をもちたいか振り返る

 2.顧客エンゲージメントの向上

 3.従業員エンゲージメントの向上


エンゲージメントを計測する


まとめ


エンゲージメントとは?

エンゲージメント(Engagement)とは「愛着」や「共感」「絆」というような解釈で扱われるマーケティング用語です。お客様とどのような関係性を築くのか?そのために何をすれば良いのか?を考える場面で利用されます。


似たような言葉に「コントラクト(Contract):契約」や「ロイヤリティ(Royalty):忠誠」といったものがあります。それぞれ顧客との関係性を表すものですが、これらのキーワードとエンゲージメントには明確な違いがあります。


エンゲージメントは、「企業と顧客が対等な関係性」をとる

エンゲージメントは、「企業と顧客が対等な関係性にあること」を大切にします。


エンゲージメントを考える際、ポイントや割引のような、関係性を損得で結び付ける施策はあまり効果を発揮しません。それが無くなったら関係性が壊れてしまう可能性があるからです。


もう少し具体的に解釈するために、良い例としてApple社を見てみましょう。

Apple社の販売するiPhoneにはたくさんのファンがいます。最新版のiPhoneが出れば必ず購入し、新しい追加機能を喜びます。これらのファンは、購入の際に「他社のスマートフォンと比べてどんなメリットがあるか?」など考えることはしません。むしろ「新しいiPhoneにはこんな機能が付くらしい」という、初めからiPhoneに限定して物事を考えます。また、何か不満があった場合にも「iPhoneにはもっとこうなってほしい」と改善案を提案してくれるほどです。


ところで、iPhoneのファン達はどうしてiPhoneを購入し続けるのでしょうか。最も高性能だから?値段が安いと感じるから?サービスが優秀?それらの理由も0ではないでしょうが、それよりも「iPhoneが好きだから」ですよね。


エンゲージメントを構築できると、顧客は企業の立場に立って商品やサービスを購入し、それを人に勧めるようになります。企業と顧客がともに成長する、という立場が出来上がります。


エンゲージメントを確立させた時に起きること

【エンゲージメントを確立した顧客のアクション】

  • 製品・サービスを誰に勧められなくとも喜んで購入してくれる
  • 製品・サービスが競合より高額でも、優先的に選択し購入してくれる
  • 製品・サービスを繰り返し購入してくれる
  • 製品・サービスを友人や知人に積極的に勧めてくれる
  • 製品・サービスについての感想や意見をSNSなどに投稿してくれる
  • 製品・サービスについての感想や意見を、ホームページ等を通じて企業に伝えてくれる


エンゲージメントを確立させるためには?

1.顧客とどんな関係性をもちたいか振り返る

顧客とエンゲージメントを構築するために、企業と顧客が対等な関係性になれるかどうかを確認してみましょう。そのために、まず製品のカスタマーサクセスを整理が必要です。


カスタマーサクセスとは、「自社の製品・サービスを使ってお客様にどんな風になってほしいか?」という理想のことを指します。


【カスタマーサクセスを整理するポイント】

  1.「何のためにこの事業をやっているのか?」

    会社のミッションやビジョン、社訓などを振り返ってみましょう。

    カスタマーサクセスは顧客の視点に立つのが重要になります。

  2.「お客様に何を提供するのか?」

    事業の目的のために何を提供するのかを確認します。

    製品・サービス等を、提供する顧客ごとに整理してみましょう。

  3.「提供した製品を通じて、お客様にどうなってほしいのか?」

    例えば飲食店であれば「どんな気持ちで、何に満足してお店を出てもらうのか」

    サービス事業者であれば「サービスを通じて生活をどう変えて、どんな気持ちにしたいのか」

    BtoB企業であれば、「どんなニーズを解決し、どんな気持ちになってもらうのか」


振り返ったカスタマーサクセスはどんなものになったでしょうか?自社都合ばかりが反映されて、顧客のことが放置されたものになってはいませんか?なかなか普段から意識し続けるのが難しい部分でもありますから、予算や売上ばかりを気にした内容になっているケースもあるかもしれません。


ですが、自己中心的な考え方では顧客の心を動かすことは絶対にできません。会社のビジョンやミッション、社訓などを通じてカスタマーサクセスを見直してみましょう。


2.顧客エンゲージメントの向上

整理したカスタマーサクセスが成立すれば、エンゲージメントが向上するはずです。ですが、どうすればカスタマーサクセスを成立させることが出来るのでしょうか?


答えはいたってシンプル、「お客様の声を聞きましょう」


SNSやホームページなどが登場したことで、お客様の意見を聞く機会は大きく増加しました。御社でも、直接の電話以上にホームページへのメール問合せなどが増えたのではないでしょうか?お客様から声が届いたときに重要なのは、「すべてに回答する」ということです。すぐに答えられる小さな疑問に返答するのはもちろんのこと、要望や大きな問題提起についても、「お客様から○○な意見を受けたので、今後□□な対応を目指します」などの意思をホームページ上に掲載するなどして対応します。後日実際に行ったことがあれば、報告という形で再度掲載しても良いでしょう。


意見を出した本人はもう回答を見ていないかもしれませんが、こういった対応を続けることで企業が「顧客ありき」であることが顧客に伝わります。


ただしすべての意見に応えるためには、「誰が答えるのか」を明確にする必要があります。意見の種類によって対応する部署や担当者が異なる場合は、カスタマーサクセスを整理する際に合わせて確認するとよいでしょう。


3.従業員エンゲージメントの向上

カスタマーサクセスを設定し、顧客に対する対応方法が明確になりました。さらにエンゲージメントを高めるために、「従業員」のエンゲージメントにも目を向けましょう。


顧客に対するエンゲージメントを向上させるのは、まぎれもない従業員です。顧客対応のレベルを上げるために従業員に無理を強いてばかりいては社内環境が悪くなってしまい、結局「会社の為に何かしよう」という従業員はいなくなってしまいます。商品やサービスを向上させるアイデアや、それを実施するための人材を確保するために、従業員エンゲージメントを向上させることもまた重要な要素です。


従業員エンゲージメントを向上させるときの考え方は、カスタマーサクセスと同じです。従業員に「この会社で働くことでどんなものを得てほしいのか」というエンプロイ(従業員)サクセスを描き、それを従業員にしっかり伝えましょう。


エンゲージメントを計測する

ここまで、エンゲージメントの考え方や実践方法を紹介してきました。最後に、自社のエンゲージメントをどのように計測するかを紹介します。


エンゲージメントの計測には「NPS(Net Promoter Score)」という指標を使います。

NPSは簡単に言えば、「製品やサービスをどれくらい他人に推奨したいか」を数値化する指標です。これまで顧客に関する調査を行う際には「顧客が満足したか」を中心に調査する傾向がありましたが、推奨するかどうかを確認することで「他人に勧めるか」「自分も引き続き使いたいか」というニュアンスを確認することができ、エンゲージメントがより正確に理解できるようになります。


エンゲージメントを確立するために必要なNPS指標


NPSは、10段階で評価を行います。10~9のものだけを「推奨者」とし加点対象とし、6~1に関しては「批判者」として原点対象となります。推奨者の割合から、批判者の割合を引いたものがNPSの値です。


ご覧のとおり、「推奨者」として認定するのは10~9のみと大変厳しいものです。実際、NPSの調査を行ってプラス点数になる企業は極めて少ない、というのが現状です。それとも、最初に登場したApple社やスターバックス社は高い点数を取得します。このNPSを高い点数に上げ、キープするよう心掛けることがエンゲージメントの構築になるのです。


また、調査を行う際には顧客側だけでなく従業員側にも行いましょう。その際、従業員へは「この会社で働くことを他人にも勧めたいですか」「この製品・サービスを他人にも勧めたいですか」といった質問で図るとよいでしょう。


まとめ

エンゲージメント向上のために行動し、NPSで計測して改善することを続ければ必ず業績も上がります。NPSの評価を通じて社内外から厳しい声をいただくことになるかもしれません。そのダメ出しこそが会社に変化を与えてくれる最も大切な情報です。ぜひエンゲージメント向上の取り組みを始めましょう。


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